​阿部養魚場は別名出羽富士ともいわれる、鳥海山（標高2236ｍ）の麓でその清流を取り入れて、総面積1.2ｈaの養魚池

​にて庄内金魚の保存育成に努めています、種魚保有は現在、阿部氏のみだろう、以前は市場出荷主体として養魚場にて管理

し出荷時でないと生け簀で見る事が出来ませんでした、現在は生け簀販売に向け常に見ることでき、好みの個体を購入できます。

当初は、遊佐町は金魚の大生産で、100戸以上を超える生産者がいたが、現在は、遊佐町では阿部氏のみあり、種魚を伝承して

庄内金魚保存につとめている。

阿部氏は養殖初めて、60年以上になる、息子さんの弘明氏と鳥海山から取り入れた冷水の温度差を利用して年間4～6回も交配

を行っている、最も遅い交配は8月上旬の時もあり年間20～30万尾生産していた、ただし純然たる庄内金魚は僅かしか出ない

• ​「庄内金魚」は昭和32年より始めた、同部落の故池田金蔵氏が余目町（現庄内町）西袋より購入した庄内金魚（阿部系）

​を継承、それと数が少ない故伊藤卯之助氏にて生み出された（伊藤系）を繁殖している更紗主体の鮮やかな色彩をもつ、

​従来の池飼いで上より見る鑑賞に適した金魚から水槽飼いの横からの観賞に適した従来の側線より上に赤を持ってきていた

模様から側線より下がった変化に富む斑紋の金魚を作り出している。

• ​「和金」は繁殖して45年も、全国的に知名度がある点に着目して、主産地より導入し三尾・四尾の更紗を主体に育種して

​います、和金の中に2～3歳魚で頭瘤がみられる個体を発見して現在固定化に努め、成果が表れてきており「鳥海和金」として

命名する

• 「玉サバ」地元では玉琉とも言っている新潟特産魚で弘明氏が新潟の養魚市場研修で行っていた折に、養殖依頼受け

​親魚を譲り受けてきてから繁殖42年になる、玉の様な琉金体型で赤色が腹まで巻いて、鮮やかであり鮒尾の為、俊敏で

ある、寒さに強く丈夫な金魚である。

• ​「玉錦」玉サバの透明鱗、玉サバより出現、体型特徴も玉サバ同様、その個体のみで別管理して交配を重ねた結果、無鱗

​に固定化したので、阿部氏本人が（玉錦）と命名する色彩が玉サバより色鮮やかに浮き出るので、水槽飼育での​観賞価値ある

• ​「出羽竜」庄内金魚で老成すると頭瘤の形成魚がみられるが、若魚での頭瘤形成の個体あらわれ、交配重ねてきた

​​若魚での形成確認のため、令和3年にこの地で知名度ある出羽を冠として（出羽竜）と命名する。